
下関市の住宅取得支援事業(最大250万円)を中心に、県の県産木材助成、国のみらいエコ住宅2026、若者向けの利子補給まで、2026年度に下関で新築する人が確認すべき制度を一覧にしました。
下関で家を建てるとき、補助金は「市」「県」「国」の3段階で用意されています。それぞれ窓口も要件も違い、契約や着工の前に申請しないと受けられないものがほとんどです。この記事では、2026年10月時点で確認できる制度を、金額の大きい順に整理します。
先に結論
- 市外から下関に移ってくる人、または市内の指定エリア(居住誘導区域・下関駅周辺)に引っ越す人は、下関市住宅取得支援事業をまず確認してください。基礎額30万〜150万円に子育て・三世代の加算がつき、上限は250万円です。
- 省エネ性能の高い家を建てるなら、国のみらいエコ住宅2026(GX志向型住宅で1戸110万円など)が大きいです。ただし先着順で、予算が尽きると終わります。
- 29歳以下の人は、山口県の住宅ローン利子補給(年最大12万円)も対象になる可能性があります。
1. 下関市住宅取得支援事業(最大250万円)
下関市が、市内に自分で住む住宅を新築・購入する人に費用の一部を補助する制度です。2026年10月1日に市のページが更新されており、令和8年度の募集期間は2026年4月1日から12月28日まで(先着順)です。
対象になる人
申請時点(契約を結ぶ前)で、次のどちらかに当てはまる人です。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| 市外からの転入 | 3年以上続けて市外に住んでいて、これから転入する人。または転入から1年以内の人 |
| 市内での転居 | 1年以上「居住誘導区域」の外に住んでいて、区域内または下関駅周辺地区へ引っ越す人。区域内から下関駅周辺地区へ引っ越す人も対象 |
「居住誘導区域」は、市が住まいを集めたいと定めているエリアです。自分の土地が区域内かどうかは、市の「しものせき情報マップ」で住所から確認できます。
対象になる住宅
- 新築の戸建ては延床75㎡以上(マンションは55㎡以上)
- 市内に本店・支店がある「登録事業者」との契約であること(登録事業者の一覧は市のページにPDFがあります)
- 中古住宅の場合は新耐震基準(1981年6月以降)を満たし、市内の宅建業者を通した売買であること
補助額
次の①と②のうち、少ない方の額です。
- ① 地域区分ごとの基礎額に加算額を足した額(上限あり)
- ② 住宅の建築・購入費用(税抜)の2分の1
| 種別 | 引っ越し先 | 基礎額 | 上限額 |
|---|---|---|---|
| 市外からの転入 | 居住誘導区域の外 | 30万円 | 100万円 |
| 市外からの転入 | 居住誘導区域の内 | 50万円 | 100万円 |
| 市外からの転入 | 下関駅周辺地区 | 150万円 | 200万円 |
| 市内転居 | 区域外 → 区域内 | 50万円 | 50万円 |
| 市内転居 | 土砂災害特別警戒区域等 → 区域内 | 100万円 | 100万円 |
| 市内転居 | 区域外 → 下関駅周辺地区 | 100万円 | 150万円 |
| 市内転居 | 区域内 → 下関駅周辺地区 | 30万円 | 100万円 |
加算(市外からの転入、または下関駅周辺地区への転居の場合)
- 中学生以下の子どもが1人いる世帯:+30万円
- 2人目以降:1人につき+20万円
- 新たに三世代で同居・近居する場合:+30万円(近居=同じ小学校区か隣接する校区)
市の制度一覧では「250万円を上限」と案内されています。基礎額150万円+上限200万円の枠に加算を足した場合の最大額と考えてください。
見落としやすいポイント
- 登録事業者の優遇措置:新築の場合、市の補助に加えて、登録事業者側から30万円相当(市の補助が50万円未満のとき)または50万円相当(50万円以上のとき)の値引き・現金・付属品などの優遇があります。
- フラット35の金利引き下げ:この補助とセットで【フラット35】地域連携型が使え、一定期間の借入金利が下がります。市から「利用対象証明書」をもらい、金融機関に出す必要があります。
- 契約前の申請が絶対条件:市の交付決定を受ける前に契約や着工をすると対象外になります。土地が決まって会社と話を進める段階で、先に申請の相談をしてください。
窓口:下関市 住宅政策課(083-231-1941)
2. 下関市のその他の制度
| 制度 | 内容 | 窓口 |
|---|---|---|
| 結婚新生活支援補助金 | 夫婦とも39歳以下で1夫婦最大30万円、29歳以下なら最大60万円。住居取得費・家賃・引っ越し・リフォーム費用が対象 | LiveHUBしものせき 0120-540-201 |
| やまぐち若者定住応援事業補助金 | 29歳以下で住宅を取得する人に、住宅ローンの返済利息の2分の1(年最大12万円)を補助 | 同上 |
| 定住奨励金 | 豊浦・豊田・豊北地区、蓋井島・六連島で住宅を新築・購入して6ヶ月以上住むと1世帯10万円 | 各総合支所 地域政策課 |
| 移住支援金 | 東京圏から移住して就業・創業した人に単身60万円、2人以上の世帯100万円。18歳未満の子1人につき最大100万円の加算も | LiveHUBしものせき |
| 住宅耐震化促進事業 | 木造住宅の耐震改修に費用の5分の4(上限115万円)。中古住宅を買って直す人向け | 建築指導課 083-231-1380 |
なお、移住世帯の家賃を補助する「下関暮らしサポート補助金」は、令和8年度の新規受付が終了しています。
3. 山口県の制度
優良県産木材を使った新築住宅への助成
県内で自分が住む戸建てを新築・増築する人が対象です。要件として、優良県産木材の使用量8㎥以上、構造材に占める割合60%以上などに加え、耐震等級・劣化対策等級・断熱等性能等級5以上といった性能基準が示されています。助成額は年度ごとに公表されるため、山口県の公式ページで最新の要綱を確認してください。
ZEHの導入支援(令和8年度)
県産の省エネ・創エネ・蓄エネ設備を入れた新築ZEHを購入し、情報発信に協力する個人が対象です。2026年度は募集期間が区切られており(2次募集は9月に実施)、現時点では次回の募集を待つ形になります。
4. 国の制度:みらいエコ住宅2026
2025年度の「子育てグリーン住宅支援事業」の後継として、2026年度は「みらいエコ住宅2026事業」が実施されています。公表されている補助額は次のとおりです。
| 住宅の種類 | 対象世帯 | 補助額(1戸) |
|---|---|---|
| GX志向型住宅(断熱等級6以上・一次エネルギー消費量の大幅削減など) | 全世帯 | 110万円(下関を含む5〜8地域) |
| 長期優良住宅 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 75万円程度 |
| ZEH水準住宅 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 35万円程度 |
注意点が3つあります。
- 先着順で、予算に達すると受付が終わります。 2025年度のGX志向型は7月に予算上限に達しました。2026年度の予算は増えましたが、残額は公式サイトで確認が必要です。
- 申請するのは建築主ではなく登録事業者(住宅会社)です。 会社が事業者登録をしていないと使えません。契約前に「みらいエコ住宅2026の登録事業者ですか」と確認してください。
- 交付申請の期限は2026年12月末、事前の予約手続きは11月末までと案内されています。年内に着工できるかが分かれ目になります。
5. 税制:住宅ローン控除は「省エネ基準適合」が前提
2024年以降に建築確認を受けた新築住宅は、省エネ基準を満たしていないと住宅ローン控除の対象になりません。2025年4月からはすべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務化されたため、新築であれば通常は満たしますが、借入限度額は住宅の性能(認定長期優良住宅、ZEH水準、省エネ基準適合)によって変わります。子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ措置は年度ごとに扱いが変わるため、入居年の税制を税務署か金融機関で確認してください。
併用の考え方
- 市の住宅取得支援事業と国のみらいエコ住宅2026は、目的が違うため併用できる組み合わせです。 ただし、どちらも「契約前・着工前」の手続きがあるので、スケジュールを早めに組む必要があります。
- 県の県産木材助成を使う場合、断熱等級5以上が必要です。これはZEH水準と同じなので、国の補助の要件と重なります。性能を一段上げると、使える制度が増える構造になっています。
まとめ:最初にやること
- 建てたい土地が居住誘導区域の内か外かを「しものせき情報マップ」で調べる
- 検討中の住宅会社が下関市の登録事業者とみらいエコ住宅2026の登録事業者の両方かを確認する
- 契約の前に、市の住宅政策課に交付申請の相談をする
補助金は「知っていた人だけが得をする」仕組みです。金額が大きいだけに、順番を間違えないことが何より大切です。
出典・参考
- 下関市「住宅購入費用の一部を補助します」(2026年10月1日更新)
- 下関市「令和8年度 移住・定住に係る支援制度一覧」
- 山口県「ZEHの啓発・導入支援に係る補助制度(令和8年度)」
- 子育てグリーン住宅支援事業(2025年度・国土交通省)
情報の確認日:2026-10-11。制度の内容・金額・受付状況は変わることがあります。申請前に必ず各窓口の最新情報をご確認ください。


